日本を代表するYouTuberとして知られるヒカキンさんが、最近、難病指定の病気とその手術について公表したニュースが話題になっています。この発表により、多くのファンや視聴者に衝撃と感動を与えました。この記事では、ヒカキンさんの病気についての詳細と、手術を決断した背景、そして彼の今後の活動について掘り下げていきます。
難病指定の病気とは?
ヒカキンさんが患った病気は「好酸球性副鼻腔炎」と言います。国が指定する難病の一つです。
日本では、厚生労働省が難病指定している病気に対して医療費助成などの支援を行っていますが、患者本人や家族にとっては精神的な負担が大きいことでも知られています。
好酸球性副鼻腔炎とはどのような疾患で、どのような治療をするのでしょうか。

副鼻腔とは、鼻の周りにある空洞のことで、ここに短期間炎症が起きるのが「急性副鼻腔炎」、3ヶ月以上の長期に炎症が続くのが「慢性副鼻腔炎」で、慢性副鼻腔炎の一種がこの「好酸球性副鼻腔炎」です。
この病気は、日常生活に大きな影響を与えることが多く、治療には長期的な管理が必要とされています。
慢性副鼻腔炎の治療は少量の抗生剤(マクロライド系といわれるもの)を長期に内服し、難治性の場合は内視鏡手術が行われるという流れで治療が行われることが多いです。これらの治療でも治療に難渋する、難治性の慢性副鼻腔炎として知られているものの一つが「好酸球性副鼻腔炎」です。
好酸球性副鼻腔炎は、鼻茸(はなたけ)(鼻ポリープ)がある場合や、喘息のある方で副鼻腔炎のある場合、嗅覚障害がある場合、通常の投薬が効きにくい場合などに疑われます。
耳鼻咽喉科でCT画像検査が行われたり、血液検査で好酸球を測定します。最終的には鼻茸や副鼻腔粘膜に好酸球が多く存在することを確認して確定診断されます。厚生労働省の指定難病となっています。
ヒカキンさんは、右の前頭洞にビー玉くらいのカビや細菌の塊があったそうで、その塊やポリープが空洞を塞ぎ、飛行機の着陸の気圧の変化でペットボトルが凹むように空洞に圧力がかかり、「死を覚悟するほどの痛み」を発生させたようです。
治療は、初期は炎症を抑える飲み薬(マクロライド系といわれる抗生剤など)で様子を見られることが多いです。
他にも、鼻噴霧ステロイドは効果があることが知られていますが、鼻噴霧ステロイドの日本での保険適応はアレルギー性鼻炎のみです。また、ステロイドが含まれる飲み薬も効果がありますが、副作用の観点から長期に投与されることは望ましくないようです。
薬で改善が見られなかった場合、鼻の穴から内視鏡手術が行われます。昔の「蓄膿」といわれていた時代の手術は口の中を切って行われ、手術後は頬が腫れることも多かったですが、現在の副鼻腔炎の内視鏡手術では、口の中や顔を切ることはほとんどありません。
手術をしても再発するケースがあるので、術後は長期間経過観察が必要になります。再発してしまった場合は昔は選択肢がなく治療は困難でした。
しかし、近年生物学的製剤といわれる、炎症を抑える薬(同じく炎症を抑えるステロイドと比べて長期に使用しても副作用が非常に少ないもの)が保険収載され、使用されるケースも増えてきています。
ヒカキンさんの手術の詳細
ヒカキンさんが受けた手術についてのYoutubeチャンネルの発表では、全身麻酔を掛けて頭蓋骨に穴を開けて右前頭洞を削り狭くなった副鼻腔を広くする手術をしたことが明らかになっています。この手術は高度な医療技術を必要とするもので、1000人に30人くらいの重症度の手術だそうです。手術は3時間、処置などを含めて全行程5時間だったそうです。術後のリハビリも含めて6ヶ月ほど慎重な経過観察が求められるようです。
ヒカキンさんは、自身のYouTubeチャンネルで「ファンの皆さんに心配をかけたくない」という理由から、手術後の回復状況を世界仰天ニュースの再現VTR調で丁寧に報告しています。
その姿勢は多くの人々に笑いと安心感を与えると同時に、病気と向き合う勇気を伝えています。
手術前と手術後を2〜3ヶ月の密着VTRを撮影していたのですが、途中経過を明かさずにいたら、ファンは敏感に声の変化に気づいていたようで、Xなどで「声変わった」などの投稿が相次いでいたようです。
公表の理由とファンへのメッセージ
ヒカキンさんは、この病気について公表した理由として、「自分の経験が同じ病気と闘う人たちの希望になれば」という思いを語っています。彼の言葉には、病気を抱えるすべての人々を励ます力が込められており、多くの共感を呼びました。
SNSやコメント欄には、「勇気をもらった」「自分も前向きに頑張ろうと思えた」という声が数多く寄せられています。
ヒカキンさんの今後の活動
手術後の経過は良好とのことで、ヒカキンさんは引き続き活動を継続する意向を示しています。
ご本人は声が手術前と変わったのでご心配をお掛けしました。とのコメントを出しています。
今後の動画やSNSでの発信が楽しみですね!
まとめ
ヒカキンさんが公表した難病指定の病気とその手術に関するニュースは、多くの人々に驚きと同じ悩みを持つ人にとっては治療へつながるきっかけだったようです。
好酸球性副鼻腔炎については治療開始が早いほうが、治療効果が高いと考えられています。
たとえば、においがわからない患者さんは味がわかりにくくなるばかりではなく、「腐ったものを食べてしまった」「家族の中で自分だけガスのにおいがわからなかった」など、身の危険を感じることもあります。
においがわかりにくい、鼻づまりがひどい、などのケースでは放置せず、一度耳鼻咽喉科医に相談していただくことをお勧めします。
ヒカキンさんの前向きな姿勢と発信は、同じ病気と向き合う人々にとって大きな励みとなることでしょう。
今後も彼の活動を応援しながら、さらなる健康回復を祈りたいと思います。
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